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教員・学生・スタッフの紹介

大槻 元 (Ohtsuki, Gen)

兵庫県神戸市出身 平成14年 京都大学理学部卒業

平成19年 京都大学大学院 理学研究科博士課程修了

平成23年 九州大学大学院 医学研究院 特任助教

平成27年 京都大学 白眉センター 特定准教授 (白眉プロジェクト)

令和2年  京都大学大学院 医学研究科 特定教授

 

学位取得後、日本学術振興会 学振研究員等として、エラスムス大学医療センター(オランダ王国)、シカゴ大学神経生物学部門(アメリカ合衆国)において、「可塑性」と呼ばれる刺激や環境変化に応じた細胞レベルでの適応反応の研究を小脳神経細胞で行った。小脳プルキンエ細胞でのシナプス可塑性や内的興奮性可塑性、樹状突起の興奮性可塑性に関して、現象の発見、学習への関与、誘導機序の解明に関する研究を行った。また、大脳一次視覚野では、生体下の神経細胞活動を蛍光観察することで、同一幹細胞から派生した神経細胞群の機能が似ていることを見出した。京都大学 白眉研究者として独立研究を開始してからは、小脳の急性炎症時に誘導される興奮性可塑性の誘導機序や動物の精神行動への影響を明らかにし、これを免疫抑制によって回復させた。また、小脳神経細胞の樹状突起では、樹状突起毎に興奮性が異なり、それぞれがシナプス伝達伝搬を変える新しい可塑性機序も見出した。現在、脳の異常免疫活動と精神疾患発症の関係について、脳神経生理学と薬理学・免疫学・遺伝学を組み合わせた手法で、研究展開することを試みている。これらの機序解明によって、精神疾患発症を抑えるため、そして、症状を回復させるための治療法開発を目標としている。

 

小脳は運動協調とその学習に関わる重要な脳部位です。近年では、小脳の高次脳機能との関わりが分かり始め、単なる運動に関する脳領域ではなく、大脳皮質前頭前野など様々な領域との機能結合を持つことが明らかになりました。私たちは、この小脳の高次機能と発達期の脳内免疫細胞の働きを調べることで、精神疾患発症の機序解明と治療法の発見に努めています。ご興味があれば、是非ご参加ください。

 

 

Asia Research News

https://www.asiaresearchnews.com/content/gen-ohtsuki

 

Press Conference Abstract in the Society for Neuroscience

(2019 October 19-23rd, Neuroscience 2019, Chicago, USA). “Self-Sabotage: The Role of the Immune System in Neurological Disorders.”

 

 

 

 

大槻 元 (Ohtsuki, Gen)

  1. SK2 channel modulation contributes to compartment-specific dendritic plasticity in cerebellar Purkinje cells.*Ohtsuki G, Piochon C, Adelman JP, Hansel C.Neuron, Volume 75, Issue 1, 108-120; 12 Jul 2012, doi: 10.1016/j.neuron.2012.05.025
  2. Similarity of visual selectivity among clonally related neurons in visual cortex.*Ohtsuki G, *Nishiyama M, *Yoshida T, Murakami T, Histed M, Lois C, Ohki K.Neuron, Volume 75, Issue 1, 65-72; 12 Jul 2012, doi: 10.1016/j.neuron.2012.05.023
  3. Microglia-Triggered Plasticity of Intrinsic Excitability Modulates Psychomotor Behaviors in Acute Cerebellar Inflammation.*Yamamoto M, *Kim M, *Imai H, Itakura Y, †Ohtsuki G.Cell Reports, Volume 28, 2923-2938.e8. 10 Sep 2019, doi: 10.1016/j.celrep.2019.07.078 (This study was selected to the Press Conference Abstract in the Society for Neuroscience, USA, in Chicago, October 19-23rd, Self-Sabotage: The Role of the Immune System in Neurological Disorders)
  4. Modification of synaptic-input clustering by intrinsic excitability plasticity on cerebellar Purkinje cell dendrites.*†Ohtsuki G.Journal of Neuroscience, Volume 40, 267-282; 8 Jan 2020, doi: 10.1523/JNEUROSCI.3211-18.2019

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